2008年01月10日のアーカイブ
巨大マネーが狙う次なる投資対象商品
「次は何に投資する?」――。忘年会の席上、旧知のヘッジファンド関係者に尋ねたところ、即座に「商品(コモディティー)」との答えが返ってきた。
サブプライム問題の深刻化で米国経済への信認が急低下する中、ヘッジファンドのような投機筋だけでなく、年金などの機関投資家、はたまたアブダビ投資庁のような政府系ファンドが巨大マネーの運用先を探している。
米国の変調を機に、こうしたマネーが原油先物やコーン、大豆など商品市場に流入したのは記憶に新しい。国際的な原油先物の指標であるWTIは、年初の50ドルから100ドル目前と大幅に上昇。高騰するガソリンの代替品として注目されたバイオエタノールの原料、コーンも歴史的な値上がり。このほか、金や白金など主要商品も軒並み急伸。
商品市場は投機家だけでなく、商社やメーカーなど実需筋の取引も多いのだが、金融市場と比較した場合、市場の規模はおおまかに10分の1程度。小さなマーケットに世界中のお金が集中した結果、各商品は記録的な値上がりを演じ、一般消費者にもガソリンや加工食品への価格転嫁という形で跳ね返ったのだ。
が、原油も穀物先物にしても既に天井近くに達しているはず。冒頭の関係者によれば、「まだ値上がりの余地がある商品がある」という。それはズバリ「コメ」。にわかには信じ難いが、「海外穀物専門業者が投資家向けに説明を始めている」という。
世界でコメ専門市場はないが、「中国での消費が急増するなど実需と投機の両面を持つ有力なネタ」(業者筋)との声が徐々に広がっているとのこと。昨今、国内コメ価格は下落をたどってきたが、果たして2008年はどうなるか。
◆あいば・ひでお 1967年生まれ。元時事通信社経済部記者。05年作家デビュー。11月に新著「ファンクション7(セブン)」(講談社)、「デフォルト」(角川書店・文庫版)発売。
日刊ゲンダイ - 2008年1月7日
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